広部はん日記

親戚交換日記令和版です。以前のと違って誰が書いているかわからないので、日記内に明記お願いします。(例:「miccho」「yooko」など)

まったけいりのすき焼きのこと

書かずにいられん。

天神さんのおまつり近くになると、つちはしのなんとかさんが

2センチくらいのはばの竹で編んだ 底は四角でくちはまるのの籠に シダをしき、

まったけをいれ また シダでふたをして 細い縄できゅっとしめたものをとどけてくれる。

籠からシダのみどりがのぞいて 美的にもいいのよねえ。 

まったけ、シダ、たけのかおりが また・・・

丸いちゃぶ台の真ん中がしかくにぬけて、ひちりんがおかれる。

まづ まったけをたてにさいて焼き ちょいとおしょゆをつけていただく。

つぎに鉄のなべをかけ、あぶらをひくと 香ばしいかおりがたつ。

有名になる前の かなやのお肉。 まったけ。 いながきのやきどうふ。厚くてかたい。

いとこんに お麩 別荘の裏 線路沿いで作ったたまねぎ。

かなやのおばちゃんは包丁の持ち手を高く上げて

鋭角にすーっ すーっと一本ずつひいて切っているのを ずーっと見てたもんですが。

冬になれば 霜にあたってやわらかくなったみずな、おもちがはいりましたなあ。

八人家族が輪になっていただくのだから。 まったけはけっこうあったんだろね。

途中 カヨコさんが炭火のようすを見るため 両側に開いていたすき焼きなべの柄を左手の菜箸で

もちあげて、右手の金火箸で炭をつぐ様子が いまも目にのこっています。

広部はんの とくべつな秋の日。

昭和二十年代前半。