広部はん日記

親戚交換日記令和版です。以前のと違って誰が書いているかわからないので、日記内に明記お願いします。(例:「miccho」「yooko」など)

秋のたび

能登演劇堂でロミオとジュリエットを観てまいりました。
齢80歳の仲代達矢さんは、美声とろうろうたる台詞まわしで
格の違いを見せつけておりました。

お芝居の筋は なんとなく知っておりましたが
シェークスピアはんの いわんとするものが、そこかしこに。
有名なバルコニーの場面では仰ぎ見て述べる男の理想主義と
目線を下に置く女の現実主義。結婚に話をもっていくジュリエットは14歳!
このおばちゃんは しんそこ納得しました。

舞台装置がすてきでした。色はみな白で、ベットにもなる棺型の箱と
3メートルの立方体 二隅は柱で一遍はドアの付いた壁。
寝室になったり 教会になったり 上にのぼれば バルコニー。
あとは 場所と空間をあらわす6本の柱だけ。

そのシンプルさが、最後の墓場の場面で 舞台の奥が開き 
能登の自然がとりこまれて、松明を掲げた両家の人々が駆け込んでくる
圧倒的な 終末になって、満席の拍手でなんどもアンコールされました。
かくもうすわたしは 拍手は痛くてできませんでしたが。

大げさに言えば列島を横断して往復700キロ
70肩にもかかわらず 参加したひともいる鑑賞会に
無名塾の役者さんは終演後 舞台上で写真にはいり握手をしてくれました。

次の日 帰途に付き高速道路が通った五箇山
かってのひなびた景色はなく、勝手もんのわたしはうーんとうなりました。
遠景はそれらしいけど、エレベーターで降りて行くのよっ。
連休のおきまりの事故に遭ったりして、秋の初旅はおわりました。